2005.09.28 : 平成17年_第3回定例会(第14号) 本文
「消防団」
◯早坂委員
今回の大雨被害のピークは日曜日の深夜でした。対応する職員もほんのわずかしかおらず、杉並区役所の電話は全く通じませんでした。考えてみれば、一日二十四時間のうち、一般的な勤務時間は九時-五時の八時間。つまり、一日の三分の二が勤務時間外ということになります。これに、土曜、日曜、祝祭日に年末年始の休みを合わせると、年間ベースでは八割が勤務時間外ということになります。勤務時間外にこそ災害が起きると考えて、まずおかしくはありません。
そこで考えなくてはならないのが、行政はすぐには現場に助けに来てはくれないということです。大規模な災害の場合には、同時多発的に被害が発生しますし、救援に向かう道路も通行できないかもしれない。肝心の行政自体も被災している可能性がある。そう考えると、みずからの安全は自分自身で、あるいはその地域で守らなければならないという結論になります。これが、自助、互助、協働であります。
今回の大雨災害では、一千人の消防団員の皆さんが大変なご活躍をされ、被災現場で大きな貢献をされました。地域のことを一番よく知っているのは消防団だからこそ、災害時要援護者と呼ばれる高齢者などから信頼を得て、適切な避難誘導活動ができたのだと私は思います。
しかしながら、一方で消防団の抱える問題も顕在化しています。一つは団員の高齢化です。多摩地区の平均年齢三十五歳に対して、区部では四十九歳と際立って年齢が高くなっています。もう一つは団員数の減少です。
そこで、地域防災の担い手である消防団の活性化に、東京都としても努力すべきものと考えますが、ご見解を伺います。
◯総務局長(高橋功君)
次に、消防団の活性化についてでございます。
地域の安全・安心を守るためには、お話しのように、消防団の役割が大変重要でございます。団員の高齢化と、それから団員数の減少が進んでいるという状況も、また一方にございます。
活性化を図るため、都は、すぐれた消防団員及び消防団の表彰や、東京消防庁による大学生等を対象とした募集を行い、また区市町村におきましても、町会、自治会等を通じた勧誘を強化するなど、団員確保に努めております。
今後、これらの取り組みに加えまして、女性団員の一層の確保を図ってまいりますとともに、予備軍となります中高生を対象とした消防団の活動紹介や体験入団を促進するなど、区市町村とも十分連携して、消防団の活性化に取り組んでまいります。