2006.11.14 : 平成18年文教委員会 本文
「必修科目の未履修(都立高校)」

早坂委員 

 都立高校での必修科目の履修漏れ問題について伺います。
 現在、全国の高校の十校に一校の割合で履修漏れがあることがわかり、大きな社会問題になっています。都立高校でも八王子東高校で履修漏れがあったことが明らかになっています。
 そこで、この問題が判明してからの学校側の対応がどのようなものであったか、伺います。

◯岩佐指導部長 

 同校におきましては、十月二十七日に全校生徒集会、三学年集会、臨時全校保護者会を開催いたしまして、校長が生徒、保護者に謝罪をしたところでございます。また、すべての生徒が卒業できるようにするため、未履修者に対する倫理の授業につきましては、来年三月中旬から、教室での五十時間の授業とレポートの提出により履修させることを、十一月七日に公表したところでございます。

早坂委員

 八王子東高校の事件が判明したのを受け、東京都教育委員会は、校長、教務主幹を対象として臨時連絡会を開催したと聞いています。東京都教育委員会としてどのような指示をしたのか、お伺いいたします。

◯岩佐指導部長 

 都教育委員会は、この事故の重大性にかんがみまして、十月三十日に臨時連絡会を開催いたしました。都教育委員会では、同日付で教育長名によります通達、「教育課程の適正な編成・実施・管理について」を発出いたしまして、この臨時連絡会においてその内容の徹底を図りました。さらに、教育課程届に基づいて適切に授業を実施していくことが重要であることを改めて指導したところでございます。

早坂委員

 八王子東高校の生徒のことを考えてみると、生徒自身には全く責任がないにもかかわらず、この履修漏れによって、大学入試を控えたこの重要な時期に不安感を持ち、また補講という負担を負うことになってしまったわけであります。
 このような事件を起こした学校の校長には、当然重い責任があると考えますが、ご見解を伺います。

◯松田人事部長 

 校長は、公務をつかさどる中で、学習指導要領に基づいて教育課程を適正に管理する責任を負っております。今後、事情聴取等によりまして事実確認を速やかに行いまして、服務規律に違反する事実があれば厳正に対処してまいります。

早坂委員

 高等学校における必修科目の履修漏れ問題で、都立高校でも履修漏れがあったことについて、教育行政の最高責任者として、教育長に再発防止への決意を伺います。

◯中村教育長 

 都立高校の中に残念ながらご指摘のような学校があったこと、これはもう生徒、保護者、都民の方々の信頼を根底から覆すというふうに考えておりまして、まことに遺憾に感じております。
 今後、教育庁全庁を挙げまして、再発防止の改善策を示しまして、教育課程の適正化に努めていく、こういうふうに考えております。それによって都民の不安を解消していくというふうな決意でございます。どうぞよろしくお願いします。