2010.12.08 : 平成22年第4回定例会
「都営住宅の太陽光発電」

四十一番(早坂義弘君) 

 次に、都営住宅における地球温暖化対策について伺います。
 東京都は、環境確保条例を改正し、本年四月から、大規模事業所に対してCO2排出量削減を義務づける取り組みを始めました。こうした取り組みを進めるためには、民間の事業所のみならず、東京都みずからが所有する建物について、地球温暖化対策への取り組みを推進することが必要です。
 東京都がみずから所有する建物のうち、都営住宅の建てかえに際しては、再生可能エネルギーである太陽光発電を屋上に設置することが既に標準仕様になっており、工事中を含めて、これまで二百基が設置をされています。
 しかし、建てかえ住宅のみならず、七千棟ある既存の都営住宅にも太陽光発電を設置していくことがCO2削減に大きな効果をもたらすと考えます。太陽光発電の設置工事を行うことは、地域経済の活性化にも寄与するものであります。
 そこで、既存の都営住宅への太陽光発電の設置についてご見解を伺います。

〔東京都技監河島均君登壇〕
◯東京都技監(河島均君) 

 既設の都営住宅への太陽光発電設備の設置についてのご質問にお答えいたします。
 都営住宅の建てかえに当たっては、平成十六年度から、すべての住棟の屋上に太陽光発電設備を設置しておりますが、CO2削減のためには、既設の都営住宅にも設置を拡大していくことが重要であると考えております。
 太陽光発電設備を既設の都営住宅に設置するためには、建物の構造耐力、設置方法、施工上の課題などについて検証を行っていく必要がございます。
 このため、今年度は、一般のクレーン車で太陽光発電設備の資材の荷揚げが可能な高さでございます九階建て以下の住棟を対象として、区部、多摩地域、それぞれ一住棟を選定し、試行的に設置してまいります。
 さらに、今後、十階建て以上の住棟にも設置を拡大するため、メーカー等と連携して、資材の搬入方法などの検討を行ってまいります。
 こうした試行や検討の結果を踏まえて、既設の都営住宅にも幅広く太陽光発電設備の設置が可能となるよう、積極的に取り組みを進めてまいります。