2009.11.30 平成21年厚生委員会
「多摩北部医療センター」

早坂委員 

 都立八王子小児、清瀬小児、梅ケ丘の小児三病院の存続問題については、これまでも再三議論をしてまいりました。我が党の基本的な姿勢は、医療の高度化、専門化を図るためには、限られた医療資源を効果的に活用していく必要があり、一次、二次、三次の医療の役割分担を明確にした上で、連携やネットワークの強化を推進していくことが重要であるとするものであります。この考えは一貫して変わらず、本日はこの点については繰り返しをいたしません。今後の円滑な移転に向け、万全の準備を進めていただいていると思いますが、現時点で、新型インフルエンザ対応との関連で、一点だけ確認をお願いいたします。
 多摩北部医療センターにおいては、先般の小児科病棟整備により、新型インフルエンザなどの感染症にも、設備面では十分対応可能になったと承知をしております。
 しかしながら、新型インフルエンザの最近の動向については、先週の福祉保健局の発表では、一医療機関当たりの患者報告数は、三週連続して前の週を下回ったものの、依然として警報レベルにあり、また、流行の中心が低年齢化しています。さきの公営企業会計決算特別委員会の全局質疑でも我が党として要望したところでありますが、今後の予測しがたい状況に十分備えるためにも、救急医療など、小児医療体制のさらなる充実に向け、医療人材確保などに努めるべきであります。多摩北部医療センターにおいて、今後どのような対応をお考えか、伺います。

〇斎藤経営戦略・再編整備担当部長

 この間の多摩北部医療センターの小児救急の来院状況を見ますと、土曜日の準夜帯及び日曜、休日の昼間と準夜帯、この時間帯の患者数が、他の曜日に比べまして顕著に多くなっているという状況にございます。そのため、清瀬小児、多摩北部、両病院と保健医療公社を交えた調整を行いまして、十二月から、土曜の準夜、日曜、休日の日勤、準夜帯に清瀬小児病院から医師を派遣し、新たな当直体制をとることといたしました。これは最近の患者動向を踏まえて、当直体制の強化を行って、インフルエンザ対応に万全を期するためのものでございます。
 お話のとおり、インフルエンザの患者報告数は、三週間連続して下落傾向にはございますけれども、その下落幅はわずかでございます。今後とも患者数の推移に着目しながら、必要な医療体制の確保に努めてまいります。

早坂委員 

 今、答弁にありましたように、患者数の推移に応じて、医師の派遣など、弾力的に行うことこそ大切であります。小児病院の移転統合はいうまでもなく大事業でありますが、周産期医療、救急医療を初め、多摩の小児医療の水準向上のためには避けて通れない道であります。その過程で、地域の医療水準を低下させてはならないことは自明のことであり、東京都は、当然に、いわゆる後医療にも責任を負っています。これをきちんとチェックしていくことが議会の役目であることを改めて申し上げておきます。